マイコプラズマは主に2種類が性感染症(STD/STI)として認識されています。
Mycoplasma genitalium(マイコプラズマ ジェニタリウム)とMycoplasma hominis(マイコプラズマ ホミニス)です。
ウレアプラズマも2種類認識されています。Ureaplasma parvum (ウレアプラズマ パルバム)とUreaplasma urealyticum(ウレアプラズマ ウレアリチカム)です。
マイコプラズマはヒトに肺炎を起こす病原体として古くから知られていますが、性感染症としてはあまり聞きなれない病原菌です。
淋病やクラミジア以外のや流産、早産の原因として注目されています。
アイラボでは、2013年よりこの問題に着目し、「淋菌・クラミジアは陰性だが強い炎症を認める場合」積極的にマイコプラズマ・ウレアプラズマの検査キットを勧めています。その結果は驚くべきで、クラミジアをしのぐ流行を懸念しています。
また、風俗等の口でのサービスも増えているため、喉のマイコプラズマやウレアプラズマの感染も増えています。症状がとても弱いため、感染していても気がつかないで感染を広めています。口でのサービスだからとは安心していられません。
女性の場合は男性よりも更に症状が現れにくく、かなり長い期間マイコプラズマやウレアプラズマのの感染に気付かないことも少なくありません。
のどの感染ではさらに症状が乏しく、気がつかないことがとても多いので、オーラルセックスにより感染が広がる、もしくは再感染してしまうことがあります。
のどの治療にはとくに時間がかかります。しっかりと根気強く治しましょう。
マイコプラズマやウレアプラズマ は、症状が出始めるのは一般に1週間から5週間程度かかります。
検査の時期は症状がある時はその時点でよいのですが、症状がない場合はうつったかもしれない性行為から1週間~10日間経ってから検査をすると良いでしょう。
一般的には培養法が行われていますが、時間がかかったり、感染している菌を特定すること(同定)が難しいので、アイラボではこれら4種類(マイコプラズマジェニタリウム、マイコプラズマホミニス、ウレアプラズマウレアリチカム、ウレアプラズマパルバム)の菌を一度に検査できる検査キットを提供しています。精度の高い遺伝子検査法PCR/インベーダー法で検査します。
尿で調べる時は、採取までに2時間以上排尿していない事、出始めの尿(初尿)を採取することが極めて重要です。多く採取すればするほど感度は低下します。
性感染症としてのマイコプラズマやウレアプラズマの治療に関して、日本性感染症学会のガイドライン2016においては今現在治療基準は出ていません。
一般的にはクラミジアと同じ抗生物質が選択され、マクロライド系、ニューキノロン系、テトラサイクリン系抗生物質が抗菌力は強いと言われていますが、薬剤耐性が強く出る研究も多く見られ、完治しにくいことが多いので、症状が軽減しても治療後2~4週間後に経過観察のための再検査が望まれます。
また、パートナーの同時治療が必要です。
1. マクロライド系抗生物質
2. ニューキノロン系抗菌剤
3. テトラサイクリン系抗生物質
などがあります。
抗生物質や抗菌剤による治療は『菌を殺す』『菌を増やさせない』だけでなく、炎症を抑える働きもありますので、症状がなくなったからと言って全ての菌がいなくなった(完治した)とは限りません。必ず完治確認検査をしましょう。