膣カンジダの原因になるのはカンジダ(Candida albicansやCandida glabrata)という真菌(カビの一種)です。
膣カンジダは性感染症ではなく、抗生剤投与や体力低下、妊娠など常在菌やホルモンバランスの変化によって膣内フローラが乱れ、膣内環境が不安定な時に異常繁殖してしまいます。
カンジダ菌自体は、健康な皮膚にもいる菌です。
もちろん、膣内環境が不安定な時にカンジダを保有しているパートナーと性行為をすることでうつることもあります。(膣カンジダの5%くらい)
膣カンジダの症状はさまざまで、半数ほどの人は半年くらいは無症状なこともあります。
感染が長引くと、おりものがふえたり、かゆみがなどの症状が出始めます。
糖尿病やステロイド剤の投与後などは、膣よりも外陰部やデリケートゾーンにかゆみが集中することがあります。
膣カンジダの検査は顕微鏡で観察する方法や培養する方法があります。
アイラボでは、スライドガラスに検体を塗り、パパニコロウ染色をした後に顕微鏡でカンジダ菌の存在を調べます。
写真のように酵母状の菌と枝状に伸びる仮性菌糸が特徴です。
1. 自然治癒
カンジダ菌が発見されたとしてもすぐに膣カンジダ症と診断してお薬を使って治療するとは限りません。
清潔にして休養をとるなどして、自然治癒を試みることが多いようです。
それでも痒みやその他の症状が強かったり、おりものが増えるなどの症状が出た場合に治療の対象になります。
2.通院でのの連日投与
イミダゾール系(エンペシド膣錠1日100mg、フロリード膣坐剤1日100mg、バリナスチン膣錠1日100mg、オキナゾール膣錠1日100mgなど)
1週間の治療をして効果を見る
3.週一回の膣錠
バリナスチン膣錠一回600mg、オキナゾール膣錠一回600mgなど
その他、経口薬や塗り薬も使用されることもあります。